My役所ライフ

役所生活30数年のエピソードを通じて、役所でのちょっとした仕事のコツや活き活きと働くヒントを紹介します!

管理職に「やってられない」は禁句

「やってられへんなあ」、思わず口からでた。

すかさず

「それを課長が言ってはダメ!みんな不安に思ってるけど、課長が大丈夫なふりをしているから、やってやろうと思ってるんですから」と係長。

 

 公的マンションを販売する仕事をしていたときのこと。バブル崩壊以降、販売しても売れず。毎年、市場価格は下がり続け、築後何年かの住宅が大量に売れ残り。

 ついに在庫住宅を値下げ販売しようと、高い価格で購入した住民の方々との交渉のさなか、その住民代表の方からの電話を切ったときのことでした。

 住民の方からすれば、自分の購入した価格を大きく割り込んで売られることに納得できない、当たり前のこと。管理組合と話し合いを続け、一歩前進したかと思うと二歩後退、出口が見えない状態が続いていました。部下も僕も、多くの休日の夜がつぶれました。

 

「ああ、ごめん、ごめん。ちょっと腹立っただけ。大丈夫、大丈夫」と取り繕いましたが、ああ、そうやった、そうやった、しんどい時こそ、どんと構えて笑っとかないと。部下こそ、やってられないわなあと、肝に銘じたのでした。

 

 これが管理職になったときの最初の教訓。いまも第一にしています。

 

 ちなみに、管理職の憂さはどう晴らすのか。日々、酒でごまかしても、自分の気持ちをどう前向きに保つのか。諸先輩の励ましもあり、そう言われれば自分の意地もでますが、そのとき肩の力が抜けたのは単なる偶然。

 

 2001年、しし座流星群。嫁、幼子達とともに、深夜、一生分の流れ星をみることができました。

 家族一同、これだけ星に願いができて、うまくいかなかったら、それも天命、しょうがないなあと。